ホエイで眠気が強くなる?タンパク質と睡眠の意外な関係が判明

ホエイと眠気にはどのような繋がりがあるのでしょうか。

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アミノ酸のトリプトファンが影響?ホエイを飲むと眠くなる可能性

ホエイを飲むと眠気が強くなる、と言われていますが、適量を守って摂取している限り、特に睡眠を誘導する働きはありません。ホエイプロテインを飲んでいるアスリートも多いので、もし眠くなる成分が入っていたら試合やトレーニング中に自らの身を危険に晒してしまうことになります。

最近はトリプトファンなど眠気を誘うアミノ酸も注目を集めていますよね。ただ、筋トレ用のホエイプロテインやヨーグルトの上澄み液に含まれるホエイなら、眠くなるほどの量は含まれていません。

一般的なホエイプロテインに含まれるトリプトファンは100g中1.5g前後しか入っていませんし、ヨーグルト100g中の含有量も48mにとどまります。

睡眠のためにトリプトファンを服用するなら体重1kgあたり2~4mg摂取する必要があるため、体重50kgなら毎日100~200mg、60kgなら120~240mgも補わなければなりません。

牛乳を飲むと眠くなる・・・説も嘘?

昔から、牛乳を飲むとよく眠れるようになると言われています。ホエイの原料は牛乳なので、「牛乳を飲んで眠くなるならホエイにも眠気作用があっておかしくない」と結びつけられてしまったようです。

確かに牛乳にも、睡眠と深く関わっているトリプトファンが含まれています。トリプトファンやカルシウムなど、睡眠ホルモンのメラトニンを生成するための成分が多いため、この説は正しいような気がします。

ただ、牛乳から摂取したトリプトファンなどの栄養が体内でメラトニンに変わるまで、半日以上の時間がかかります。従って、寝る前に牛乳を飲んでも薬のようにすぐ眠気が起きることはありません

また、牛乳に含まれるトリプトファンもヨーグルトと同じぐらいの量で、1日に必要な摂取量を補うためには大量に飲まなくてはなりません。

眠気が出るのは筋トレのせい?

筋トレのあとに眠くなるせいで「トレーニング前後に飲んだホエイプロテインのせいかも・・・」と考える方もいるようです。たしかに、筋トレ後や翌日に強烈な眠気に襲われることは珍しくありません。

けれどこれはホエイプロテインとは無関係の反応です。単純に筋肉を鍛えたあとは体力も消耗し、筋繊維も破壊されているので、修復のためにエネルギーを駆使するため、ぐったりしてしまいます。

また、筋トレによって糖質が消費され、一時的に低血糖状態になることも影響しています。血糖値が低くなり脳の働きも低下して激しい眠気を感じることも自然な反応で、ホエイプロテインを飲んでいなくても起こるものです。

その他、筋トレ後はトレーニング中に上昇した体温が下がるので、身体が冷えることで眠くなることもよくあります。もし筋トレ後の眠気が辛いなら、間違いなく原因は運動なので、ホエイプロテインの摂取を控えても意味はありません。

食事を多めに食べてエネルギー不足に備える対策、チョコレートなど甘いもので手早く糖質を補う対策がおすすめです。

眠気を起こす脳内タンパク質とホエイは別物?

最近特にホエイと眠気の関係がフューチャーされるようになったのは、2018年に発表されたばかりの研究成果も影響しているようです。筑波大学の研究により、スニップスという脳内タンパク質が眠気の正体であることが分かり、睡眠と深く関係していることが判明しました。

ホエイプロテインのタンパク質含有量は80~90%と高いため「ホエイプロテインを飲むと眠くなる」という説に信ぴょう性があるように感じた方も多いでしょう。ただ、一般的なホエイプロテインや食べ物のタンパク質と脳内タンパク質は直接的な関係があるわけではありません。

スニップス自体これから詳しく調べていくものです。今後の展開はともかく、今のところはホエイと眠気の関係性は乏しいという結論になりそうです。